現代の醤油やだしについて(その5)

現代の醤油について

現代の多くの醤油はたんぱく加水分解物が使用されています。これがなぜ問題なのかというと、塩酸で強制的に分解するために「塩素化合物」という副産物が発生するからです。発がん性が疑われている物質ですが、日本には規制はありません。日本の醤油を海外に輸出すると返送されてくることがあるほどです。伝統的な製法でつくる醤油は、2~3年かけて発酵させます。そのくらい時間をかけないと、大豆のたんぱく質がうまみの素であるアミノ酸に分解されないのです。ところが、大豆の粉に塩酸を入れて鍋で煮ると、複雑なアミノ酸の溶液がすぐにできあがる。しかも必要なのはたんぱく質だけなので、油を搾ったあとの大豆カスでも出来る。伝統的な製法でつくると大変なので、今は塩酸で大豆を分解したアミノ酸液が混合された醬油が販売されているのです。私たちは外国から送り返されるような物を食べて本当に大丈夫なのでしょうか。伝統的な製法で作ると発酵され、身体に良い発酵食品になるものが、短時間で強制的に作られているものはいかなるものなのでしょうか。これらの食品は私たちの身体を腐敗させる食品ではないか。舌を騙す物質を入れて身体に有害なものを付け加え、病気を作り、医療を使う、妄想であって欲しいシステムです。

現代の「だし」とは

「だしの素」や「コンソメ」「中華スープの素」など、「顆粒だし」と呼ばれるものには、「食塩」「化学調味」「たんぱく加水分解物」の3つが含まれています。普通、家庭でだしを取る時に塩はいれませんが、なぜだしの素には最初から塩が入っているのか、なぜたった小さじ1杯で2~3人分のだしがとれるのか、考えたことがあるでしょうか。それは「食塩」「化学調味」「たんぱく加水分解物」が作り出す濃い味が、「だしの素」のベースになっているからです。たとえインスタント食品を子供に与えないようにしていたとしても、みそ汁を作るのに「だしの素」を使っていたら、超加工食品ののうまみに舌が慣れてしまうのは当然です。「天然」「無添加」と書いてあるだしパックであっても必ずしも安心はできません。本当にかつお節や昆布、いりこを粉末にしただけの完全なる「天然・無添加」の商品もありますが、一部の素材が「天然」というだけで、残りは化学調味料という商品もあるからです。裏の表示を見て、「調味料」(アミノ酸)と書いてくぁれば、それは化学調味料入りと言うことです。また、「天然・無添加」を謳いながら、「たんぱく加水分解物」や「酵母エキス」が添加されているケースもよくあります。「酵母エキス」も食品にうまみを与える天然系調味料で、化学調味に比べればパンチ力は弱いものの、量を多く使えば化学調味に劣りません。「たんぱく加水分解物」と併用すると、さらに強いうまみが出せます。いわば化学調味の置き換え版のようなものですが、これも食品衛生法上の分類では「食品」扱いなので「無添加」の表示ができるのです。「たんぱく加水分解物」も「酵母エキス」も、だしに限らず多くの「無添加食品」に用いれています。だしの場合、「たんぱく加水分解物」と「酵母エキス」がうまみをだ出すので、風味のない安い昆布やかつおを使えるし、その量自体も少なくてすみます。そのうえ「天然・無添加」のだしとして高く売れるのです。世間で人気の「天然だし」メーカーにも、こうしただしは存在します。2022年3月の「食品添加物の不使用表示のガイドライン」では、今後「無添加」の表示はやめる方向が示されましたが、いずれにしても安全な商品かどうかを見極めるには原材料名の表示を読み解く必要があるということです。食塩が入っている「だしの素」は氣をつけた方が良いみたいです。食後にやたらと喉が渇いたらその証拠ではないでしょうか。

次回、日本の油について。

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